逆イールドについて

資産運用+FIRE

1.逆イールドと株価の影響について

金融市場でよく逆イールドという言葉をよく聞きますが、この「イールド」とは、日本語で投資による収益、利回りのことを指します。本来、国債の利回りは短期債より長期債の方が高くなるのが普通です。これは当たり前で、国債(国にお金を貸している)のは、1年間、お金を貸すのと、10年間お金を貸すのでは、10年の方が帰ってこない確率が高いため、利息は高くなると思います。住宅ローンも一緒で、変動金利が一番低く、次に2年固定、5年固定、10年固定と金利は高くなると思います。これが順イールドの状態です。しかし現在のように高インフレで、金利をどんどん上げているような状態では、逆イールドが発生します。

分かり易く言うと、自分が住宅ローンを組もうとした時、日本の変動金利が0.5%、2年固定が1%、10年固定が1.5%だったとします。しかし現在のアメリカの30年固定の住宅ローン金利(2022、10、26)のように7.16%まで上がってしまい、10年後、将来景気が悪くなり利下げされることが予想されると、10年固定より2年固定で様子を見ると思います。インフレターゲットは2%であり、5年後に3%くらいに戻ると思うなら、2年固定や5年固定にして様子を見て、7%の高い金利で10年固定やフラット35などは買わないと思います。

例えば30年固定の7%の金利ですと、3000万円のローンを組んで毎年、210万円の利息を払うことになります。12か月で割ると、1か月17.5万円以上のローンを払い続けて、ようやく元金をコツコツと少しずつ返していけるような金額です。

それでもバブルの頃のように賃金が上がっていけば良いですが、日本の平均年収は年々下がっており、平均403万円です。年収403万円のサラリーマンの住民税は18.1万円、所得税8.65万円、社会保険料57.3万円を引くと、手取り額は319万円になります(出典:サラリーマンの税金計算ツールより)。

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319万円から210万円のローンを引くと109万円なり、ひと月9万円では家族を養っていけません。住宅の購入は夢のまた夢ですね・・・😓

日本では住宅ローンはほとんどの人が変動金利で、日本が他の先進国と比べて金利をあげられない原因の一つです。また、リーマンショックの破綻も、こうした住宅ローンの返済不能の人が続出し、住宅ローンが不良債権化し、アメリカの株価は暴落しました。そもそも、住宅ローンは金融機関は返済能力のない人は組んでくれませんがリーマンショックの時は、低所得者向けのサブプライムローンで、ジャンジャンとローンを組んでしましました💦

それでも土地の値段が高騰し、日本のバブル経済のように、土地の値段がどんどん高騰していたころは、土地を売れば返済できるのでなんとかなりました。しかし景気の悪化で失業者が増加し、土地の価格も下落し、一気にみんながローンを返せなくなり、不良債権となりました。

逆イールドは、これと同じことが2年国債、10年国債でもおこっており、ざっくり言うと2年国債の3%より、10年国債の2%の利方が利息が少なければ、魅力がないため買わないと思います。

2.私の考え

話を戻すと私はアメリカで、今回も同じようなことが起こりつつあると思っています。

2022年12月に発表された米国11月の雇用統計では、非農業部門の就業者数26.3万人と増加しており、失業率が7.3%とまだ低い水準でした。そして平均時給は前月比0.6%増で、高い水準でした。就業者数が増加し失業者も少なく、平均時給が上がっているということは、現在の高い値段でも、車や住宅など、物が買えてしまい、もっと高インフレになるということです。そうすると、FRBではもっと金融引き締めを行い、リーマンショックやITバブルのような金融危機を避ける必要があります。

現在のアメリカの20~30代の半数以上が1万ドル(135万円くらい)以上の負債を抱えています。そして米国のクレジットカードの平均金利は17%くらい。一部のカードは25%以上になっています。インフレで政策金利に更に上乗せした金利でないと、利益がとれないため、このような高金利になるのだと思います。それでもアメリカの物価と家賃は高く、クレジットカードによる自転車操業でないと生活できないのだと思います。

先月のツイッターの大量解雇のように、インフレによる利上げが今後の企業の業績が実際の経済に反映され、多くの企業で多量の解雇があると、住宅やクレジットカードのローンを返せず破産する人が多量に出ると危険性があります。

過去は景気後退が発生する6か月~24か月前に、100%の確率で必ず逆イールドが発生しているため、今回も同じように株は暴落すると思います。株価では、逆イールドが発生したのが2021年3月29日のため、今回も6月~24か月後に景気後退すると考えると、来年か再来年上半期のどこかで暴落すると思います。

赤丸が逆イールド発生時。灰色の線が景気後退(リセッション)

 

しかし、FRBも過去から学んでいるため、リーマンショックのような悪影響を最小限に抑えたソフトランディングになることを願っています。

またアメリカと日本の経済は連動しており、リーマンショックのように日本も今後大きな影響を受けます。アメリカも日本の経済も今後、景気減退する可能性が高いと思いますが、私の考えは、日本人一人ひとりが、不景気から自分の身を自分で守る必要があると思います。また自分の周囲の人にも投資で豊かになってほしいと思います。

そのためにも少しずつ、今の内から投資をしていく必要があると思います。

国のNISA制度がありますが、自分はこの制度は、ぜひ使うべきだと思います。世界一わかりやすいNISAの始め方

 

 

 

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